Indian Restaurant LIMU─料理は気で仕上げられるのか

 起きた時、「今日はMacの前に座らないぞ」と心に誓ったのだが、やはり座ってしまった。昨日は、青山一丁目のLIndian Restaurant LIMUへ行った。行くいきさつはこちら(mixi会員のみ)へ

 前々から噂には聞いていたが、初めて口にしたロイ シェフの出す料理の数々は、どれも素晴らしかった。一皿一皿ごとに驚き輝きと新しい感動がまとわれている。よく我々は“シェフの本気料理”と言う言葉を口にするけど、料理人の本気は、まるで魔法のようだといつも思う。口に入れた瞬間、静かな湖面に落ちた波紋のように、味とは違う“何か”が、心身の中に広がって行く。 ロイ シェフが、LIMUを辞める5/23までの間に、また絶対に行かなくては(ディナーのみ)。
http://r.tabelog.com/tokyo/A1308/A130801/13055245/
 
 行く前、1990年頃、レストランがよかった頃の話をスージーさんとしていて、私は初めてマハラジャ横浜店に行った時の事を思い出していた。1989年、私は18才で、ボーイフレンドの財布から支払われるにせよ、5000円近くするセットを注文するのをドキドキせずには聞けなかった。ナンを食べたのはその時が初めてで、どうやって食べたらいいのか分からず、ボーイフレンドがするのをじっと見て真似する事にした。

 昨日、ロイ シェフが出すナンをちぎる時、サトウさんが「素晴らしい! まるで上質なクロワッサンのような質感!」と口にした時、初めて食べたナンの事をまた思い出した。そう。ナンを裂いた時、奇麗な層になっていて、楽に広げる事が出来た。そして、そのフワフワが露出した部分にカレーを乗せて食べていたのだ。思い出すに、マハラジャ以降、クロワッサンのようなナンに出会った事はなかったように思う。分かっていなかったが、こういうナンがいいナンなんだなぁ。

 
 食事会での楽しみのもう一つは、他の方の食べ歩きの話を聞く事。今回も色々聞けて楽しかった。中で一番気になった店は、Mさんから伺った、祇園の川上。日本最年長の料理長の立つ店だそう。いつ辞めるか分からないので、Mさんは毎月夫婦で通っているらしい。
http://start-chopin.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/post-3728.html
http://u.tabelog.com/00010104/r/rvwdtl/48395/
 
 帰り際、「美味しい物ってどんどん食べられちゃうから不思議ですね」って話になったとき、Mさんが、「Joel Robuchonで美味しさのあまり食べ過ぎて、一回の食事に使った最高額を更新してしまった」なんて言うので、「いくらですか?」なんて、無粋に聞いてしまった。……驚愕! やー、さすが食道楽の方々は違うな!