相変わらず悪夢が続いている。

 起きている間は平穏な時間を過ごしているので、自分の傷が癒えているのではないかと思うが、うなされて、押し付けられた顔を水面から上げるように起き、ヒリヒリとした現実の空気を感じる度に、「もう少し掛かるのかな」と思う。もう少し.もう少しだと思う。

 同僚の誘いでランチに出掛け、昔の恋人との思い出の場所を横切った。私はこれまで、過ぎ去った恋に関してほろ苦く思う事はなかったが、今日はそんな気持ちが湧いて来てビックリした。どんな恋でも、最後に男は私を愛さなくなって終わる。一体、今日は何が起こったんだろう。とても不思議。