今日の夢

 深夜、抗争が始まる時が近付いていた。仲間達は装備を確かめ、来るべき時に備えていた。遠くに炎の明かりが見えると、それは物凄い勢いで低く近付いて来た。街はとても暗くて、それが人が持つ炎だと気付いたのは100m程の所だった。炎は基地の屋根に投げられたが、仲間達は速やかに消火活動にあたったお陰で、大きな炎になる前に火は消えた。火を投げた男は、元義父の様に見えた。私はEの身を案じた。フェリーに乗っていた。同じ船にEが乗っているのが見えた。元気そうに見えた。良かった、と思った次の瞬間、Eが私の存在に気付いた。彼は階段を下りて、私の所に駆け寄って来た。「大丈夫?」と私が聞くとEは、「大丈夫だけど、殺されそうにはなったよ」と答えた。Eがもう一歩私の側に寄ろうとしたが、私の身体が恐怖に震え硬直した。「近寄らないで!」私がそうは叫ぶと、Eは止まり、そしてとても悲しそうな目をして私を見た。船上を強い風が吹き続けていた。