雨の原宿

 1ヶ月以上悩んでいたの。ネイブルのデイリーユースCZのピアスをパラドックスで買うかどうかを。昼頃、ヨシっと思って、お金を下ろして、夕方営業時間を訊ねる為に店に電話すると……、お休みだった。買うなって事なのかなぁ。まぁ、いいわ、土曜のお昼にもう一度行って見よっと。

 id:eri-wちゃんを誘って、原宿の「SHANTi」へ。自分で切った髪型を気にしていたeriちゃんだったけど、何故か……と言う表現が正しいか分からないけど、しっくりしていた。たぶん、揺るがない雰囲気を持つ女の子というのは、どんな髪型でも価値が変わる事がないんだろう。80年代風味な感じがしたし、大学の頃、似たような髪型をしたコが居たなぁ〜なんて、友達の事をちょっと思い出したりした。

 田舎者根性を出して、「表参道ヒルズ行ってみた?」と訊いたら、「まだ。入場制限してるくらい混んでるらしいですよ」と言っていた。そっか、そんなに混んでるんだ。今度でいいや、って事になって、ブランチを食べてから7時間以上経って居たので、お腹も減っていたし真っ直ぐお店に行った。

 急に思い付いていったので、前回(昨年8月)何を食べたのか思い出せなかったので、適当に選んでチキンマッシュサイゴンにした。いつも、辛目を頼むんだけど、今、体調に関して守りの状態なので、手加減をしてちょい辛くらいにした。すんなり食べられた。

 eriちゃんはエッグと野菜のスープカレーにしたんだけど、卵が1個半も入っていて弱っていた。「卵って、名前に付いていなくても、半分は入ってるんだから、“エッグ”って書いてあるこれは、1個半なんですね! ヤダー」と笑った。辛さは「20ボーガ」にしたら、鼻の頭に玉の汗をかき、「凄く辛い……」と小さく訴えるような声で呟いて、半分くらい残していた。残されていた蓮が美味しそうに見えたので、「頂戴」と言って貰った。本当に辛くてビックリした。

 過去の日記を調べてみると、前に私がこの店で食べたのは、「チキンと野菜のスープカリー(15ボーガ)」だった。その時の感想には、「広がる甘さの後に来る熱と広がる辛さに期待十分だったけど、乗った野菜が大きく甘くて普通に食べられてしまった。次回は、もっと辛くし、しめじトッピングなどしたい」と書いてあった(今回、マッシュにしたのは偶然じゃなかったのか!)。15と20の差はこんなにも大きかったんだ。要注意だ、と思った。

 サイドメニューで、エビガドのガーリックソテーも頼んだ。私は「やっぱりニンニクが好きだなぁ」と思ったので、eriちゃんを改めてニンニク専門店Gに誘ったら、「行きましょう、行きましょう」といいノリの返事が返ってきた。

 eriちゃんが、「DEMELで、新しいチョコレートが出ていたんですよ」と言ってチョコレートをくれた。じゃぁ、カレーを奢るよ、とお金を払おうとすると、割って下さい、わーわー、きゃーきゃー、って事になって、じゃぁ半分にする、って事になったんだけど、私の財布に細かいお金が入っていなくて、結局eriちゃんが多く出す事になってしまった。つい最近も、似たような(たすく君に奢る奢ると言って、結局松村君に多く出して貰うという)状況があって、何か、凄い不甲斐ない気持ちになったので、次のお茶を奢る事にした。

 うっすらと悲しい話を織り交ぜながらも、私は声を出して笑える事を探して話をした。たすく君の「リンリン・アイラブユー」は凄いとか、痛い女の話とか、超能力の話とか、棺の中に花や絵を入れる話とか……。

 そうそう、男の人の体で何処が好きかって話をした。eriちゃんが、「康乃さんがダイゴにする態度には愛を感じる」と言うので、「ダイゴは、(見た目的にも)全然好みじゃないし、単にムカつくだけなんだよ」と言って、前にダイゴがくれたメールをeriちゃんに見せた。そのメールの内容はちょっと、ラヴレターっぽい内容だったので、「こういうメールを人に見せるなんてヒドイ」と言われてしまった。「本気で思って書いてなんかないんだから良いんだよ」と言ったら、「例えそうでも、駄目ですよ」と窘められてしまった。ダイゴだから良いか、と思ったんだけど、駄目だったらしい(苦笑)。

 時折感じる程度の春の霧雨の中、夜の原宿を歩きながら、やっぱり原宿は良い街だなぁ、と思った。原宿には、美しい思い出しかない所為もあると思う。