ライヴというカテゴリではない

 ような気がするけど、なるべくカテゴリを増やしたくないので、これに分類します。授業が終わって、放課後の部活動(いつの間にか、編物をクラスメイトに教える係になっているのです。10歳の頃から殆どずっと、編み物は一人遊びでしかなかったのだけど、友達と一緒にするのは本当に楽しい。ちょっと……でも無い人も居るけども、手伝って、作品が完成して喜んでいる姿を見るのも楽しい)の後、新宿のロフトプラスワンへ行った。ハロプロ楽曲大賞を見に行く為に。

 開場ちょっと前の時間になって、たすく君から「もう入っちゃいますけど」と言う電話が掛かってきた。「ご、ごめん。まだ学校にいます」「やっぱり(笑)。地下だから電波入らないけど、分かる?」「分かると思う」……やっぱり分からなかった。コマ劇場の前で、3人の女の子、1人の看板持ちに「ロフトプラスワン、知りませんか?」と訊いたが、誰も分からなかった。仕方ないので、104に電話して店の電話番号を聞き、電話して(ちっ、ちゃんと調べて来いよとでも言いたげな、乱暴な口調の)店員に道を教わった。

 地下二階程度なら階段の方が早いので、駆け下りる事にしたのだが、私はすぐに後悔した。階段には、夜のイヴェントの為に既に並んでいる人達が数人にて異臭を放っていた(苦笑)。店に入って(入場料に500円の男女差があって面白かった。フェミニズム?)、たすく君にその事を告げると、「あはは。ステージ上だけじゃなくて、普段も香水を持ち歩いて、そういう輩達に吹き付けてやればいいのに」と笑っていた。

 ソファの席を取って置いてくれたので、とても見やすかった。ちょうど、ダンス☆マンのインタヴューの1回目のVTRが流される所だった。ダンス☆マンの編曲がガンガン出ていた頃は、モー娘。を結構聴いていたので、話している内容が分かって良かった。なんせ、2005年楽曲大賞で発表された曲のうち、聴いた事のある曲は2曲だけだった(ダブルユー松浦亜弥ちゃん)。そして、VTRゲストの宇多丸さんと掟ポルシェさんも知らない人だった(……と思ったけど、も、もしかして、宇多丸さんって、姉貴の結婚式2次会で紋付き袴で歌ってくれた人ではないでしょうか。そんな気がする。今、ちょっと検索したら早稲田大学卒だったし。後でこっそり教えて下さい。>ゆいちゃん)

 まぁ、そんな私でも、楽曲大賞は楽しめた。流れる曲のジャンルが滅茶苦茶で飽きないし、なんだかんだ言って、良い曲も多いと思うし、女の子達はみんな可愛くて元気だった。上位順位はPVが流れて、私は衣装に釘付けだった。特にスカートの素材が気になって仕方なかった。帰り道、TSUTAYAに寄ってCDを借りようと思った。

 楽曲大賞の後、日本一美味い焼き肉屋に行く予定でいた。たすく君が、「康乃さん、終電何時ですか? 実はこの後仕事なんですよ」と言うので、ピロスエさんが総評を語っている辺りで早抜けして会場を後にした。


 「ここ、凄く美味いんですけど、店名と内装が悪いと思うんですよね。だから、流行らないんだと思う」という店は、確かにあまり人が入っていなかった。私は、ヤフオクで買った青いヴェルヴェットのワンピース(男女共に評判がとても良い)を着ていた。このワンピースはスカートが微妙な丈なので、いつも下にスパッツ等を合わせるか、ストッキングにするか迷うのだが、朝、すぐにスパッツが見つからなかったので、タイツを履いていく事にしていた。この服を着て椅子に座るというシチュエーションが無かったので、今まで気付かなかったが、下着が見えるギリギリの丈だと言う事に、朝、教室で気が付いた。なので、掘り炬燵的な席に座る時、自分から「今日のスカート短すぎるよねぇ」と言った。ここは歌舞伎町だし、たすく君は女の子のパンツなんて見飽きてるし、何より彼は“絶対に他人を否定しない人”なので、全然気にしてなかったのだけど。でも、店員がおしぼりを持ってきて渡した時、ちょっと気になった。

 隣の隣に座っていたの団体がとても五月蠅かった。「この人キャバクラ王だったんですよー」と言う言葉が可笑しくて笑った。たすく君も壁際に座る男の人を見て「あの人、キャバクラ王だったのかー」と小さく言って笑った。その後も、ずっと歌舞伎町の夜っぽい雰囲気の話を続けていた。「今度、セックス合宿しよう」「NO SEX, NO LIFE」とか叫んでいた。ふーん、と思って、もう一度団体の面々をこっそり、でもゆっくり見た。大体、30後半〜40代って感じだった。バブル世代だなぁ〜、と思った。

 焼き肉は凄く美味しかった。一番のお奨めの肉は、品切れで食べられないのが残念だったけど、他の肉も美味しかった。サンチュを頼んだのに野菜の盛り合わせみたいなのが山盛り来たり、「サービスです」とか言って、頼んでない品が来たりした。ダイエット中なのに!(苦笑) 良い店だったけど、一人で辿り着ける自信がない。さくら通りにあった様な気がする。


 たすく君がトラブルの中で、「ぼくはやはり自由でいたいなって思った」と言った言葉を聞いて私は1ヶ月くらい前に友達に言われた言葉を思い出した。「よく、そうやって新しい事を始められるね。僕はこれまでの事を捨てる事が怖くて仕方ないよ」。私はこう答えた。「だって、私は初めから何も持っていないから。持っていない人間が、何かを失うなんて事は無いでしょう?」。その場にいた人達に、「何言ってるの、沢山の物を持ってるじゃない!」と、ちょっと怒ったように言われてしまった。まぁ確かに、何も持っていない、と言うのは言い過ぎかも知れないけど、私が持っている物なんて大した物はない、と思っているのは本当。つまり、「私という人間は、この世に一人しか居ないのだ」と思う意識が、とても低いのだと思う。健全な考えでは無いのかも知れないけど。