ヴェジタリアン・フレンチ・フルコース (前置き)

 8/4朱雀正道id:sujaku)さんの企画で、大崎のフレンチレストラン『La Fee Claire(ラフェクレール)』へ伺いました。


 (何処から書くべきなのかちょっと迷ってしまいますが……、まぁ、最初から)2004年の4月頃、Rさんの日記のコメント蘭で、私は朱雀さんと出会いました(厳密には“出会う”じゃないのかな)。その頃の朱雀さんの印象は(今も変わりませんが)、「何てテンションが高い人だろう! しかも果てしなくプラス方向に!」と言うもの。お会いしてもいないのに、私の形容を何故だか大変勿体ない大袈裟な言葉で書き、トラックバックされたので、大変な数の人が私のはてなにやってきてしまい(普段勘違いされる為に色々書いてる訳なんですが)「そんな度を超えた勘違いは怖すぎる」とリンクを外して貰うなんて事もありました(今回、この食事会報告で、また朱雀さんが私の日記をリンクしたからだと思うのですが、その後2時間で300以上もカウンターが回りましたよ)。

 なので、私は暫く「朱雀さんは面白いけど恐ろしい人だ」と思って居たのですが(失礼しました)、今年の頭、ここで“姉貴”と書く事にしている、従姉中尊寺ゆつこが亡くなった時に頂いたお悔やみの言葉は大変暖かく繊細で(プロの文筆家相手に大変失礼な書き方ですね)、また元気の出る料理を色々紹介して頂いたりして、とても安らがせて頂きました。

 そんな感じで、私は頻繁に朱雀さんの書く食に関する文章を熟読するようになったのですが、ここ数ヶ月語られるのは、結局の所「『ラフェクレール』の小川智寛氏の料理は素晴らしい!」と言う話に終始していて、完全に虜にされているのです。朱雀さんだけではなく、朱雀さんの友人達も次々に小川さんの料理を、各人の背景にある文化を感じさせつつ知的でクリエイティヴ、時に辛口な批評を混ぜつつも賛辞されていて、「これは、いつか食べに行かなくては」と思っていました。


 7月の末、「食事会のお誘いです」と言うタイトルで、今回の会「小川シェフが挑戦する 肉なし、魚なし、卵なし ぜんぶ野菜メニューのフレンチ・フルコース」のお知らせが届きました。フレンチなのにこの過酷とも思える縛り。“挑戦”という言葉がぴったりだと思いました。……って、フレンチの事なんて殆ど知らないんですが。

 出席を決めて数日後に、朱雀さん経由で届いた小川シェフからのコメントにはうっとりさせられました。「基本的には、選り抜きの野菜と、宝石をくぐらせた水で、味と香りをひきだしてゆきます。油は、サラダ・オイル、オリーヴ・オイル、グレープシード・オイルなど植物性の油を使い分けます。ときには、ヴィネガーでインパクトをつけ、また、アニス、カルダモン、コリアンダークローブ、シナモンなど多彩な香りで料理を演出してゆきます。どうぞ、おたのしみに」 。また、同席なさると言う、南インド料理(私は食べた事がありません)の専門家と仰る方々や、美食家の方々のお話が聞けるのも楽しみで、本当にワクワクして胸がいっぱいになりました。