同性愛者の恋愛の相談を聞いていた

 23歳のコが37歳の恋人にふられそうだと荒れていた。「最近手を繋いでくれない。もっと若いコと付き合った方がいいよ」って言われたそう。

 実際私も、「もっと若いコと付き合った方がいい」とは言う。でもそれは私が異性愛者で、子供の話が前提にあってそう言う事を言うのだが、目の前で荒れているのは同性愛者だった。どうなんだろう。そんな場合の14歳差なんて大した事ないんじゃないかな。よく分らないけど。

 「私は彼女を看取る覚悟があるのに信じてもらえない」の言葉は、若干怨念めいていたが、それが若さなのかもしれない、とも思わせられた。

 日本で同性愛者はまだ結婚出来ない。だからこそ、そんな同性愛者同士のカップルは、暴風雨のような環境の中で、純粋な思いやりと静かで穏やかな愛情が必要なんだろう。ニューヨークで同性結婚した同性愛者カップルたち59組の写真の事を思い出していた。

 でも、消えそうな炎を繋ごうと、湿った小枝を必死にほぐしている時の気持ちはどんなものか、私は分かる。誰かを好きで、その人が自分を好きだと思ってくれると言う事が、どんなに奇跡的な事なのか、改めて考えてしまった。