桜の影はブルー

 タイトだった。心の調子が悪かったが、タイトなお陰で比較的穏やかに過ごせた。

 朝、ベッドでダラダラしてから選挙。そして、代々木公園で花見。麗らかな午後。外で飲むお酒が美味しい。遅刻して行ったがとても楽しかった。

 友人が愛人たちの事を急に「セフレ」と呼び出して驚愕。「それ、本人たちには言うな! 特に10代の娘には言うな!」と声を荒げてしまった。松村くんのが以前、「生殖を目的としないセックスは、全て(生物学的に)変態行為」と言っていた事を思い出しつつ、本当の事って、聞くのはやっぱり怖いと思った。

 私は泥酔しながら、ずっと落ち込んでいた。落ち込んでいたので独りでいたくなく、その後に約束していた某との待合せ場所に1時間以上早く着いてしまった。当たり前だが、まだ仕事が終わっていなく、一緒に居たかったが、「部屋で待ってて」と鍵を渡され、追い出された。

 部屋には、もう本当に私に慣れてくれない猫がいるのだが、2人きりなもんだから、余計にずっと怒っていて困った。仕方ないので、キッチンからずっと出ず、簡単な料理を作りながら待った。 家主が戻って、一緒にニュースを見ながら夕飯を食べた。

 もう一週間はずっとブルーの中に居たが、昨夜のブルーは限りなく暗闇に近かった。帰る時間を報せるチャイムが部屋の中に鳴り響いている間、私は消えてなくなりたいと思っていた。

 帰宅して、BLSのマスタリング後音源を聴きながら作業。身体は完全に悲鳴を上げていたが、眠りたくなかった。眠るのが怖かった。……まぁ、眠ったけど。夢の中で、私は子猫を抱いていた。温かかった。