面倒くさい男、面倒くさい女

 時間通りに出社し、席に着くなり、魔女Hを巡って昨夜、“茶番劇”が行われたという話を聞く。ザックリ言うと、<2日程前、サブリーダーS♂さん(42才)がHを叱った所、彼女に無視されるようになり、寂しがりやで雑談が大好きなS♂さんが、「耐えられない! 彼女の隣の席は嫌だ!」と暴れたらしい>と言うのだ。HもHだが、S♂もS♂である。勿論、こんな風に言って暴れたのではなく、“業務に差障りがある”的な言い方だったそうだが、大まかな意味は変わらない。

 2時間も愚痴った後、「Hさんを辞めさせるか、僕が辞めるかです! どっちを選ぶんですか!」と辞める気もない癖に叫んだらしいが、理由が理由だけにみんな呆れてしまったらしい。もっと賢い言い方は沢山あるだろうに。アホか……。構って君も対外にして欲しい。まぁ、とにかく、魔女の周りには常にイザコザが生まれると言うのは間違いない。

 無視の対象と言えば、再三に渡って「今、アプリが立ち上がってない事を理由に仕事を断るのは止めてね。常に必要なアプリは立ち上げておくように」と注意した上席Mさんまでも、魔女は最近無視するようになった。最早、フロアで彼女が普通に話しかけられる人は3/60人程に……。本当にイイ性格してるね!

 昨年の10月、「私は仕事が出来ないから、この席に座るべき」と、私が座っていた席をよこせと言って来て以来、私は魔女Hさんを“出来ない人”という扱いにするようにしているんだけど、今日もまた、彼女が書類の置き場所を間違えようとするので、置く前に「ここは違います。あっちです」と、真っ直ぐ目を見て大きな声で言ってやった。暫く立ち止まって、手の中で書類を弄んでいたが、しぶしぶと正しい場所に置いた。こ の 女 、 全 く 面 倒 臭 過 ぎ る ! S♂さんも負けず劣らずなんだけど……。この二人、案外、相性良さそうな気がするんだけどもなぁ。ハハハハ。