ザリガニ20匹の話

 今の職場に移って来たのは、今年の1月。同僚が本当に明るく、ざっくばらんな性格の人ばかりで、会社に行くのが本当に楽しい。薄給だが、ずっとここで働けたらいいのになーと思っている。

 ここ最近で同僚に聞いて爆笑した話は、Fさんの旦那さんが、ハバネロを触った手を洗わずに、トイレに行った時の悲劇の話! これはmixiでも書いて、友達が読んでも爆笑したらしい。気分がアガらないので、ここにも笑える話を書いてみよう。


 場所はFさんの友人の経営するイタリアンレストラン。「ハバネロって知ってる?」なんて話になって、友達のシェフが調理場から生のハバネロをテーブルに持って来た。テーブルを囲んでいた全員が、ヘタを掴んでは匂いを嗅いでは隣へ回すというのをひとじゅんぐりした。何気なく席を立ち、Fさんの旦那さんはトイレへ。用を足そうと、チャックを下ろし、右手をチャックの間から中へ差し入れた直後、自分の袋に走る激痛に堪えられず、「ヤバいヤバい!」と言いながら、何も食べずに出たそう。仕方なく、Fさんも一緒に帰宅。旦那さんは、洗面台に直行。水をなみなみと溜め、ちょっと背伸びしてそれを洗い、冷やすも痛みは引かず……、


「なぁ、救急車呼んでいい?」
「何て言う気よ。やめてよー」
「だって、死にそうなんだもん」
「そんなんで死んだりしないわよ!」
「うがぁ、痛てぇ!」
「どのくらい痛いの?」
「ザリガニ20匹にはさまれたみたいな痛さ! 10匹じゃきかねぇ!」
「そんなとこ、20匹もつかまるスペースないわよ!(笑)」

「オヤジィ、何してんの?」
「うるせぇ! お前に構ってる場合じゃないんだよ!」


 恐るべし、ハバネロの威力! しかし、後で聞いた話によると、ハバネロや唐辛子などの痛みを抑えるには、牛乳で洗うのがいいらしいですね。今度、ハバネロ被害に遭っている人を見かけたら、さり気なく牛乳を指し出せる、そんな大人の女性になりたい(意味不明)。