風邪引いた

 コンタさんのソロライヴ。一番最初の打合せは、10/21だった。そこで、今回やる演目の台本を一通り貰った。『ホンダケイイチ』と言うレイプ魔の男の台本を読んで、私は本当に具合が悪くなった。ずっと思い出す事がなかった、小学5年生の頃に頭のおかしい男に押し倒された事や、高校生の頃にエレヴェーターの中で壁に押し付けられた事が恐ろしい映像になって、何度も何度もフラッシュバックで襲ってきたのだ。復活出来るのか本当に不安だったけど、毎度のマツムら君に、「大丈夫。大丈夫だよ」と何度も言って貰い乗り切った。

 次の山は、完全に時間が無い事による自己分裂によってやってきた。フラッシュバックの大津波に因って、既にこの時点で相当な寝不足になっていた私だったが、単純に仕事の時間が足りず、自分が今何をしているのか分らなくなった。

 1週間前からは、単純に経験不足によるジレンマと、毎日幾度となく起きる変更変更の連続でパニックになった。バカバカしい舞台であればある程、スタッフは完璧に物事をこなさなくてはならない。そうでなければ、面白みがなくなる。頭では解っては居たが、体が全くついて来なかった。昨日も書いたが、“私だけが”芝居の世界の人間ではない事に対する疎外感とも、地味に戦っていた。この数日の出来事は、私の経験にはならない。私の“思い出”にしかならないのだ。そして、こんなに出来ていない自分を痛感しながらも、更に出来てないイエス君やまこっちゃんを叱らなくてはいけなかったのも辛かった。恥ずかしかった。


 でも、本当に振り返ってみると、この3週間の事なんて大した事無いな。大変な事なんて、これまでもっともっと沢山あったもんね。しかし、久し振りに不眠状態の日々を過ごしたけど、睡眠って本当に大切。ローションパックをしたら、乾いた肌が音を立てて水分を吸い取っているかのようだったよ。