振付を合わせる

 松村君と私の振付が、微妙に合わない事を、今まで私は気にしていませんでした。と言うか、絶対に一生合わないんじゃないかな、とすら思っていたんですけど、やっぱり合わせる努力だけは見せる必要がありますよね。『拝啓』の回る所を何度も練習しました(苦笑)。この曲は一番最初からやってるので、もう4年も踊ってるんですよね。一体私って……。

 試みに、『こんにちは世界』を歌ってみました。「ちょっとやってみよう。忘れてそうだから」と言って始めたのですが、イントロが流れた瞬間に思い出しました。「はっ! これ、かなり踊る曲だ!」と(苦笑)。結構楽しそうな曲なので(歌詞は別だけど)、次のライヴでやっても良いんじゃないかなぁと思ったんですが、“SPANK HAPPYコピーバンド”として出るのですから(ですよね?)、「オリジナルやるのは違うんじゃないの? 4曲しかやれないのに」と松村君に言われ、引っこめる事にしました。いつもMCで「SPANK HAPPYをご存じの方」アンケートを取るのですが、今度のイヴェントでは、ほぼ100%行くんじゃないでしょうか。なんせ、出演者の殆どがペン大(菊地成孔氏がやっている学校)の人なんですから(苦笑)。トリはELEKTEL(『フロイドと夜桜』菊池成孔 Feat.岩澤瞳のアレンジャー)だし。

普通の恋

普通の恋

 ジュモー・オプセーヌは最初、SPANK HAPPYを知らない人の前で歌う所から始りました。そこに居る人が誰も知らない、ただただ自分達の好きな歌をカラオケで歌って踊って聞かせ、誰にも分からない小さな物まね(間奏の間に内緒話とか)をしたりして、楽しんでいた訳なのです。それが今度は分かる人の前でやるという事になるなんてね! 生きていると面白い事もあるものですね。長生きはしてみるものだなー(言う程の長生きじゃもないけど)。ちょっと怖い気もします。……まぁ、誰もそんな期待してないから大丈夫だよね。

 初めは、練習終わったらひとりカラオケにでも行ってみようかと思っていたんですが、結構疲れてたので止めました。そんなにやったかなぁ〜とぼんやり思い出してみると、今日は練習中にかなり泣いたから疲れたのでした。私にはいくつかトラウマのNGワードがあって、それを言われるとほぼ必ず泣いてしまうのです(それを書いた方が言われなくなって良いのか、余計言われてしまう事になるのか不明なので、書かないでおく事にします)。今日は、そのど真ん中の台詞を松村君に言われてしまい、練習の途中に涙が止まらなくなってしまいました。我ながら、不便な身体だと思います。薬を飲むようにも薦められるんですが、始めて行った病院の医者に傷付けられたので、結局またそれもトラウマになったりして、今に至る、って感じです。まぁ、考える時間が少なければ、そういう不便な事にはならないので、なるべく忙しいのが良いですね。今は秋で、ほぼ休み無く仕事が詰まっているので心の平均が保たれてますが、1月になったら、3月くらいまで仕事が落ち着いてしまうようです。怖いなぁ。短期留学でもしようかしら。

 そんな不安定な相方を気遣う優しい松村君に(しかし、そもそも最初からNGワードに触れない様にしてくれればいいのにさ。自分勝手な意見だけど!)、「ねぇねぇ、どんな髪型にしたらいいかなー」と訊くと、「どんな髪型にしても可愛いと思うよ」とわざとらしい口調で答えるのでした。それなのに、「じゃぁ、金髪のウィッグにしようかな」と言うと「それはちょっと……」と反対するの。納得いかないよ!(ホントに下らないわ。この会話・苦笑)

 前に、朱雀さんが「ひとり5万円のフレンチ付きディナーショーをやって下さいよ」って言い出した時、たすく君が“ちょっと意地っ張りの男”に5万円のチケットを2枚ずつ売る方法を伝授してくれたんですよ。その方法というは案外簡単で、だけどちょっと度胸が要るものだったんです。「ちょっと、そんな高飛車な事言えないよ」と言うような感じだったんですけど、今日の自分を振り返ってみる限り……、同じ様な事を松村君には遠慮無く言ってるなぁと気付きました。しかも、無意識だから始末に負えない感じです。松村君もたすく君も年下だけど、“二人とも妹が居る”という共通点があって、甘えやすいんですよねぇ。いつも助けられて居るなぁと感じます。恵まれているなぁ、とも。

 そんな感じで、今日も前回に引き続き、振付込みで(休憩しつつ)結構真面目に練習しました。そうそう、途中で朝日さんの『唇に』を二人で歌いました。フェイクしたりハモったりして、なんか凄く楽しかったなぁ。いつか、ジュモー・オプセーヌが下らない喧嘩で解散した後に、ホノボノと思い出すのにぴったりなひと時でした。

 超自分メモですが、今日のスタジオ受付は、“萌ちゃん”じゃありませんでした。本当にガッカリ。最近、あからさまな癒しを求める傾向が自分にあって、我ながらちょっと辟易しています。松村君にも呆れられています。