「スタジオ・ビッグアート 連続殺人事件」の日

 金曜日は結構タイトスケジュールだったで、その為に朝の準備に時間が取られてしまいました。荷物も多くなって、それであちこち移動するのは大変でしたけど、そんな事は今日に始まった事じゃなく、比較的そんな生活を選んできたので、それ時にはなりませんでした。とは言え、筋肉量がごっそり落ちてから、さほど復活していないので、階段の上り下りはキツイのです。初台で打合せ→昼食→渋谷で買物→献血エステで脱毛→温泉入浴。そして、ビッグアートに到着出来たのは、18時半頃でした。外はまだ明るく、平日だし、お客さんは殆ど来ていませんでした。

 1階に展示されていた「スタジオ・ビッグアート 連続殺人事件」の15枚の写真はどれも力作で、「あー、私ももうちょっと良い表情が出るまで頑張れば良かったなぁ」と、軽く後悔しました。……でもまぁ、その時になったら苦しくて、それどころじゃなくなっているのかも知れませんけど。UWモデルの人を尊敬しましたから。公言UWのタケモンも見に来てくれまして、評判が良かったので、ホッとしました。結構相方松村君の写真は、本当に格好良く撮れていて、何度も口に出して言いましたが、「ムカつきました」。

 この日に合わせて、自宅から持ってきた、映画『PSYCHO』の血まみれTシャツに着替え(靖子ちゃんにしかウケなかった)、横浜港開港記念花火大会が始まったので、屋上に上りました。見る物全てが、「今日が最後なのかも知れない」と思うと、新鮮に映りました。

 花火が終わって、リハーサルを殆どしないまま迎えた、ビッグアートでの最後のライヴが始まりました。「曲が始まる前に、ポンチ君が作った映像を流すから」と言われていたので、カウンターの横で待って観ていました。8年分の写真がフラッシュバックのように流れる映像で、本当に懐かしい物ばかり。作品として凄く良かったし、色々思い出したり、そして、これからこの雰囲気を我々ジュモーオプセーヌがぶち壊すんだと思うと、泣いてしまいそうになりました。

 歌った曲は、「Sweets」「インターナショナルクラインブルー」「テーマソング」「普通の恋」の4曲。お客さんは、スパンクスの事を全く知らない人が8割くらいで、みんなきょとーんとして観ていて、松村君はそれが楽しくて仕方なかったらしいんですが、私はずっとどきどきして「早く終わりたい」と久し振りに思っていました。松村君がニヤニヤしながら、「今日の私達、なんだか最初みたいじゃない?」と言っていましたが、正にそんな感じでした。

 歌が終わった後、内緒で用意していたトロフィーと寄せ書きを、ポンチ君に渡そうって話になっていました。じーんとさせて、泣かそうって言っていたのに、ヨシタケ君が出てきて口を開いたら、全てが爆笑トークだったので、ある意味台無しでした。でも良かった。暖かい気持ちになりました。

 それから、The PartyのTact様が出てきて、ひとりで16曲メドレー(14分)を熱唱&熱演しました。本当に凄かった。普段、15人くらいでやってるのをひとりでやるって! 途中、自分の曲の所で、脱いだ時「うわ(苦笑)」と思いましたが、見ていると段々神々しいと思えてくるから、不思議でした。それが、Tact様の魅力なんだなぁと……。そうそう。今回、写真でもステージでも肌の露出を私は抑えたのですが(ずっと多かったので)、「ステージの時は出して下さい」的な声が多かったので、次は頑張ります(?)。次……。いつでしょう?

 この日はオールナイトだと謳っていたので、沢山の人が残る物だとばっかり思っていたんですが、マツダ君はかなり早めに帰っちゃうし(ブーブー)、筑波の人達も午前2時になって帰っちゃったりして、結局残ったのは、いつものメンバーみたいな感じでした。最近、早寝早起きが続いているので、夜中起きてられないんじゃないか、と思っていましたけど、8年分の写真を見ながら思い出話(主にマツダ君の話)をしていたら、結構な時間が経ちました。

 4時頃になって、「そうだ、アレを壊さなくっちゃ!」と、ビッグアートメンバーが色めき立ち、『XI』の広告で使ったサイコロを持ってきて、屋上から落とそうとしました。このサイコロの中には、メンバーの寄せ書きがあって、ビッグアートが解散する時に、壊して読もう、と言う話になっていたらしいのです。流石にこの時間にやったら迷惑だし、何処に跳ねていくか判らないから、室内でまずやってみよう、となり投げたんですが、大きな音がするばかりで、割れる気配が無く、人を変えて、何度かチャレンジするも、シェトランド・シープドックのゼロ博士をドキドキさせるだけに終わりました。

 やっぱり、全く眠らないで居るのは無理だったので、ちょっとだけ眠りました。「えっ、今日土曜日じゃないの?」と言って、来た途端帰ってしまったらしい、タムラさんが置いていってくれた雪苺娘をみんなで食べて解散しました。


 未だに、もうこんな事があの場所でもう出来なくなるんだ、という事が飲み込めていません。きっと、何年かしたら思い出して、「本当なんだね」と思うんでしょう。楽しかった長い夏休みを、思い出すような。