初めてのネイルサロン

 と、言っても、カラーをやって貰った訳じゃなくて、欠けた親指の爪を繋げて貰ったのです。


 私の爪は、結構薄くて、すぐ横にヒビが入ってしまう。実は、昨日の昼くらいから、ヒビが入ってきていて、授業が終わった後、クラスメイトの女の子3人と教室に残って編み物をしながらも、「ヤバイ、何処まで騙しきれるかなぁ。帰ったら、アロンアルファを買わなくっちゃ」と思っていた。帰りの電車に乗る所までは、何事もなかったんだけど、鞄の中から本を取り出そうとした時、爪をビッと引っかけてしまい、8割以上の所まで裂けてしまった。

 「あぁ、もう駄目だ。自分では修復不可能な所まで来てしまった……」と思い、吉祥寺で降り、ハモニカ横町に最近出来たばかりのネイルサロンへ行ってみた。


康乃「すみません。この親指の爪のカケを直して貰って、カラーをやって貰ったら、いくらからって感じですか?」
店員A「修復とカラーですから、2200円(税別)からですね」
康乃「あ、そうですか。今から出来ますか?」
店員A「本日はいっぱいですので、明日は如何ですか?」
康乃「は……。明日、ですか。明日まで待ちきれないのでいいです」


 一件目には振られてしまった。それから、その辺をウロウロして、適当なネイルをやってくれる店に飛び込んだ。


康乃「すみません。ネイルをやって貰いたいんですけど……。すぐに」
店員B「お客様の状況を見てみますね。……あぁ、あと、15分で終了でした。でも、何かお急ぎのようですが? トラブルですか?」
康乃「ええ。爪が欠けてしまって……」
店員B「キャーッ! い、痛そう!」
康乃「痛くはないんですけどね。もう、自分じゃ駄目そうなので」
店員B「1本だけ、やってもらえないか訊いてみますね」
康乃「お願いします」
店員B「Cさ〜ん。修復を1本だけなんですけど、出来ませんか?」
店員C「(私の爪を見に来る)わっ! 痛そう!」
康乃「いえ、痛くはないです(苦笑)」
店員C「どうぞ、2階のサロンの方に来て下さい」


 そうやって、無事、直してもらえる事になった。それまで塗っていたマニキュアを落として、爪の表面を磨きながら、こんな話をした。


「可愛いネイルですね。自分でやったんですか?」
「あー。なんか、これ評判良いですね。何処行っても褒めて貰ってました。ただ単に、ベースに黒を塗って、爪先にラメを軽くグラデーションを付けながら塗っただけですよ」
「ちょっとグリーンのラメも入ってますか?」
「あぁ、そうですね。基本は銀のラメですけど。そこのIt's DEMOで買ったヤツですよ。所で、今使ってるの(ヤスリ)は洗って使えるのですか?」
「そうです。これ、1本400円のなんですよー。これを使い捨てにしてたら、破産しちゃいますよ。毎回、洗浄液に入れて綺麗にして使ってますよ」
「(別に「汚れてるんじゃないの?」って疑って言った訳じゃないのに)そうですか……」
「今度は、こんなになる前にサロンに来て下さいね。ここまでになってしまうと、修復しても、ちょっと不自然な感じになってしまいますから。今日は、シルクの補強剤を貼って、その上に薄く接着剤的にスカルプチャーを付けますね」
「すみません」
「点花とか、自分でやるのもいいですよ。簡単ですから。こんな感じに(見本を見せてくれる)」


 私の事、常客にならなそうだと思ったからなのか、売り込み口調は全然無いし、ネイルアートのコツとか色々話してくれた。単に、商売熱心じゃない人なのかな? そうそう、爪の修正は1,050円だった。


 欠けた所が直り、ちょっと浮かれた気分で、PARCO内のドラッグストア「ROSEMARY」に行った。kissとかいうメーカーのこの冬限定色のネイルを2色とも購入して、早速塗ってみた(画像)。なんか〜、超女の子みたいな色〜。いい気分♪