羊を丸ごと食べる

 id:eri-wちゃんが、「羊の丸焼きを食べに行きませんか?」と言うので、新大久保のチュニジア料理屋「ハンニバル」(http://www.hannibal.cc.)へ行った。

 eriちゃんが、「最低15人居ないと丸焼きは食べられないらしいです。人が足りないかも!」と言うので、みんなが友達を誘い、参加者が30人になり、店を貸しきる事になった。

 直前になって、「丸焼きは止めにして、丸ごとを色々な料理にして食べる会に変更します」と言うメールが来たので、訊くと、「丸焼きだと、食べているうちにどんどん冷えてきて美味しさが減るし、人数も多いので、バラして食べる事をお店側に薦められた。出席者の何人かに訊いたら、そっちの方が良いと言う人が多かった」との事。納得。


 到着した我々を待ち構えていたフランス産の子羊は、頭を落とされ、足を括られ、丸裸で大きな銀色の皿の上に横たわっていた。肉の紅色と脂肪の白色のコントラストは、艶やかで綺麗だった。想像していたよりも大きかったけど、30人分には少ないのかも知れない。

 ひとしきり、みんなで冷やかし、撮影をすると子羊は厨房へと連れ去られた。暫くすると、関節を叩き切る大きな包丁の音が響く。厨房にかなり近い席に座った私は、どきどきして仕方なかった。

 フロア担当は、本来はお休みだったRestaurant HANNIBAL Deuxの店長(?)が担当していた。チュニジア人の特徴は良く知らないが、見た目も態度も南イタリア人っぽい雰囲気。すぐに客を“My friend”と呼び、自画自賛で調子がいいのだが、ちょっと突っ込むとすぐにしょげる。分かり易い。

 メインの前に、野菜料理が色々出た。大抵がスパイシーなのだが、日本人好みになっているのか、それほど癖は無い。大皿家庭料理の域から、どれも脱しないが、大勢でワイワイ騒ぐのにはピッタリだった。角切りの野菜のサラダ(ギリシャ料理っぽい)が爽やかで私の好みだった。

 幹事であるeriちゃんは、立ったり座ったりウロウロしたりして、本当に楽しめて居たのかちょっと心配だったが、私は飲み過ぎて食べ過ぎて喋り過ぎて、椅子の上に立ち上がる程はしゃぎ過ぎて楽しかった。素敵な晩餐だった。