One Note Samba【1】

 「次から新しい曲を練習するので、自分で選んで持っていらっしゃい」と、前回の個人レッスンの時に言われて、何にしようかしらと、この2週間考えていました。

 初めは、Desafinadoにしようかな〜と思っていたんですが、歌詞が長すぎて(苦笑)、もう少し英語の発音に自信が出てからにしようとヤメ。次に、Corcovadoにしようかな〜と思ったんだけど、正しいメロディがイマイチ分かってないのでヤメ。じゃぁ、One Note Sambaにするか、と思ってチラチラ練習していたんですが、今朝になって、サビが〜〜、ダ、ダメだ、こんなんじゃ、ボロボロ過ぎる、Agua De Beberにしよう!と急に思いついて、ちょっと英語の歌詞を探してみたんですが、ポルトガル語とゴッチャになっていて、「頭がポルトガル語に引っ張られる〜」となってしまい、結局レッスン30分前になって、One Note Sambaのサビを練習することにしました。だって、舌が追いついてないの、1行だけだもんねぇ。はぁ、でも本当にかなり慌ててしまいました。


 走ってスタジオに入って、上に書いたことをわーっと話して、「で、結局、One Note Sambaにしました」というと、朱先生は笑って、「じゃぁ、順番にみんなやっていこうよ」と仰いました。

 取り敢えず、ゆっくり歌ったのですが、予想通りボロボロ。2〜3回通した所で、「Ra」で歌うことになりました。「一応、メロディは分かってるね」と確認してから、もう一度、歌詞入りでゆっくりと。

 今回は、子音に対してのチェックは無く(たぶん、順番に言ってるんでしょうね。私個人の事を覚えていてやってるのではなく、「今週は母音改善週間」って感じにしているような気もします)、様々な「ア」の違いについて注意されまくりました。日本人にとっては、本当に微妙で、神経を集中していないと違う「ア」を発音してしまいます。でも、緊張しすぎると、また「ゆったりとね」って言われてしまうし……。

 前回いただいた、先生のCDを聴いて(Eulerが、「彼女の英語はLiverpool訛りだね」と言っていたけど、そう言われると、andの発音なんて超イギリス発音。今度思い出した時に訊いてみよう)、私は彼女のイメージがを変わりました。つまり、もっと男っぽいタイプかと思っていたのですけど、書く詩はすごく乙女チックで……。そう思って発言を聞いてみると、「可愛い」って形容詞、よく使うなぁ……なんて。まぁ、今時、可愛いなんて単語は、「そうだね」って言うような意味に近いもんね(乱暴な言い方ですけど)。特別視する程のこともないかな。

 JUMEAUX OBSCENESを始めた時、自分の声がイヤホンから聞こえた途端に、嫌悪感で全身に鳥肌が立ったものですが、こうやってしょっちゅう自分の歌を聴くようになると、不思議と愛着すらが沸いてきます。慣れとは何と恐ろしい物でしょう。