Romantic Fusion

 六本木のサテンドールへ、朱先生のライヴ(Romantic Fusion)を聴きに行った。

 サテンドールという店は、こぢんまりとしていて、雰囲気の良い店。椅子が少し低くなっていて、店全体が軽く見渡せる。角に吸い付くようにぴったりとあるステージは、なんだかシステマチックに見えて、グランドピアノでさえも、そのまま壁に収納されてしまうのではないかという錯覚に陥った。

 店内をぐるりと見渡すと、スクールで見かける顔がチラホラといた。中には何度か言葉を交わした事のある人も居たのだけど、今日の私は全く違う顔で行ったので、説明するのも面倒くさくて、挨拶するのはやめた。実際に、私の隣のテーブルに座った女性に、朱先生が「彼女はこの間“Every Breath You Take”を歌った子よ」と言った時、「えーー。分かりませんでした」と言っていたし。

 朱先生のステージは、CDの中の彼女でも、レッスン中のスタジオにいる彼女でもなく、もっとシンプルな清々しさの漂うもので、楽しかった。特筆すべきは、私が今練習しようとしている、“Desafinado”を先生の書いた歌詞の日本語で歌った事。歌詞の内容は元曲と全然違っていて、『昔“Desafinado(音痴)”という名のお酒があって、それを飲むとみんな音痴になる。何にも気にしないで、陽気に歌って騒ごう』みたいなもの。先生の書く歌詞は、他のも含めてちょっと面白いなと思うんだけど、これは飛び抜けて面白い歌詞だったなぁと思った。

 3rdステージまであったが、2ndの途中で体力の限界が来てしまい帰宅する事に。たぶん、席が前過ぎたからだと思う。


 自分では普通にしているつもりなのだが、「気が短くなった」といわれた。どうなんでしょう。確かにその可能性は否めないです。自分でも自分に余裕がないな、と思ってる。