美の女神へ

昔使っていた箪笥を整理していたら、中学生の頃にした、おまじないが出て来ました。「美人になるおまじない」。

小さな紙切れに、「ヘレネよ ここにいで 美をさずけたまえ」と書いて畳み、金色の糸か毛糸でぐるぐる巻きにして、下着の引き出しに入れるだけ。

子供の頃の私は、猛烈に自分の顔が嫌いで、毎日鏡を見ては落ち込んでいたものでしたから、他にもそういった事は沢山していました。でも形として残っているのは、きっとこれだけですね。

下手なその文字から伝わってくる切実さに、いとおしさを感じました。