intoxicate 11

 今日の昼は、祖父の一周忌の為、私は横浜の外れの小さな禅寺にいました。実家に泊まっていた私は、香水を忘れた為、母の香水の中から、一番馴染みのあるもの、Miss Diorを付けておりました。小さいけれども美しい庭に包まれた禅寺でお経を聞きながら、焼香の香りとシプレ・フローラル・アニマリックの苔の香りが合わさったものを嗅いでいると、そう悪くない感じでした。

 そんな親族の集まりから、一人嘘を付いて抜け、私は青山のCayへと向かいました。intoxicate 11を聴きに行く為です。ここ数日の私の精神状態は最悪で、胸の周りからモヤモヤが消える事はなく、なんだかささくれでも出来てるのかと思うくらい、服が擦れる度にザラザラと音がするようでした。

 到着すると、Cayの中はもの凄い人で溢れかえっていました。私は、こまひこさんに軽く声を掛けてから、会場の中央、少し前の方に移動し、そこに居る事にしました。

 奥村愛子さんのステージが始まりました。楽しそうでした。歌うのが。暗い歌ばかりでしたけど、メロディラインが、カラオケなんかで歌ったら楽しそう。

 そして、菊地成孔クィンテット・ライブ・ダブ。最初の曲で、何故かイジートルンカのアニメーションが、ランダムに思い出されました。あんなイメージ。冷たい暖かさ(敢えて書く程の事じゃないですけど、自分メモです)。

 今日の演奏は最初から最後まで、根底に流れてるうねりみたいな物が凄くて、私はずっと体を揺らしていました。聴いている間も今も、ピッタリの言葉を探していましたけど、全然見付かりません。とにかく良かったです。素晴らしかった。誰が一番良かったとも書けないくらい素敵でした。

 アンコールで、歌物を3曲やりました。こんなに素晴らしい演奏だったのに、相変わらず、自分のテンションは少しも上がらなかったので、面白かったMCも、同じ味わいは得られませんでしたが、聞いていてどんどん悲しい気持ちに成っていきました。歌う前に、ふりまいたエンジェルの香りが、少し流れてきたのですが、こんなにこの香りが可愛らしく感じる日はありませんでした。

 オーラス、The Christmas Songの間奏で、ミラーボールが回り出した時、JUMEAUX OBSCENESの為に、○○○○○○○を買ってくれた、○○○氏の事を思い出して、「あぁ、あの人の○○○○○には、もう○○しちゃいけないんだ」と思ったら、泣いてしまいそうになりました(まだ書ける程、時間が経ってないので、伏せ字になってしまいました・苦笑)。

 本編が短すぎました。もっと、聴きたかったです。次の……だ!