ジュセフィーヌ・オプセーヌ

 私はその時、とても苛ついていた。苛ついていた原因は、とある男がfacebookでフレンド申請をしてきたことだった。単なるフレンド申請ならば、別に苛つく事も無いのだが、私はもう数年に渡って何度も何度も『最低だ。二度と交流を持つ事はないだろう。』と、3度しかあった事の無い彼の事を言い続けているにもかかわらず、勿論メッセージも無くサラリと行われた事だったからだった。

 私の普段の生活と言えば、苛ついているかゲンナリしているかのどちらかで、まぁつまり、私にとってよくある事といえばそうなのだけど、よくあるからと言って、それが過ごしやすいとも言えず、その時の私は、その状況を改善する努力が必要だった。


 今回の問題は、“私の気持ちが彼に全く伝わってない事”。あんなにWEBでも、共通の友人にも悪口を言いまくってるのに何故?と思ったのだが、そんな私も確かにここ数年、自分の評判などを検索する事はなくなっていた。

 そうだな。自分の事をたまには検索すべきだ。そう思って、自分に関係する色々な単語で検索をかけた結果、《ジュセフィーヌ・オプセーヌ》の記事を見付けたのだ。

ジュセフィーヌ・オプセーヌとは、菊地成孔が組んでいた
ミレニアム・ディケイドにカルト的人気のあった
男女2人組のユニットのコピーバンドで、
その後竹の子のように増え続けたコピーバンドの元祖であり、
むかしと違って/相対性理論で説明できないことが増え始めたころから、
共感できないオリジナリティよりも
共有できるシミュラクリィのほうに価値を見出す現代では
(自分と他人が違う存在だなんてすごく当たり前のいまさらな話だけど)、
数あるコピーバンドのなかでも伝説の存在だ。
(円都の溜息的泡 ジュセフィーヌ・オプセーヌより)


 読んだ感想を一言で言えば「狂ってる」、ね(苦笑)。……これもまた、私もよく言われる事(数週間前とあるパーティで、伊達男ナイトのオッチーさんに「ただの狂ってる人かと思ってました」と言われたんだけど(たぶん褒め言葉))で、たぶん、他の人から見たら、同じ系列の人間に見えてるんだと思う。